先輩の接客を見てすごいと思ってもどうやったらできるかわからないこともありますよね?
飲食店のホールスタッフにとって、五感をフルに活用することはお客様にとっての心地よい体験を提供するために欠かせません。
- 店内の様子やお客様の表情を見る
- 歩きながらお客様の声や音を聞く
- 料理の香りや店内の臭いを確認する
- 料理やお皿の温度に気を配る
- 実際に味を確認しお客様に伝える
こうした五感の働きが
細やかな気配りとサービスの質を高め、
お客様の満足度向上に繋がるのです。
本記事では、
ホールスタッフがどのように五感を活かし、
サービスの質を上げることができるのかをご紹介します。
1. 視覚:細かな観察力で気配りを
ホールスタッフにとって、視覚は最も頻繁に使用される感覚のひとつです。
お客様の動作や表情や店内の様子を観察することで、提供すべきサービスが見えてきます。
視覚的なサインとしては次のようなものがあります。
お客様の表情
笑顔であれば食事やサービスを楽しんでいるサインですが、
顔をしかめている場合は料理やサービスに何か不満があるかもしれません。
接客中に顔色や視線の変化を注意深く見ることで、
即座に対応することや何かあった際への備えができます。
テーブルの状態
動作やテーブル状況にもいろいろなサインがあります。
- ドリンクが空になっている
- 食器が積み重なっている
- メニューを見ている
など、
お客様が何かを必要としている可能性がある視覚的なヒントに気づくことが大切です。
これらのサインを見逃さずに、すぐに次のアクションを取ることで、快適な時間を提供できます。
キッチンから提供された商品
キッチンスタッフも人間です。
ミスをすることはあります。
正しくない商品がお客様に提供されないようにする最後の砦が
ホールスタッフです。
1回1回、1品1品をしっかり見てから提供するようにしましょう。
習慣は力になります。
だんだんと一目見ただけでわかるようになります。
混雑状況の把握
店内全体の状況を視覚的に確認し、混雑度やテーブルの回転率を把握することで、スムーズなサービスの提供が可能です。
特にピーク時には、次のお客様のために準備を整えることが求められます。
視覚についてはこの記事で詳しく紹介しています。

2. 聴覚:声と音でニーズを探る
仕事が出来るホールスタッフは仕事中のあらゆる状況において、
音や声を通して多くの情報を得ています。
お客様の声のトーン
元気なトーンで話しているお客様は楽しい時間を過ごしている可能性が高く、
逆に低いトーンや無言の場合、問題や不満があるかもしれません。
お客様の声に敏感に反応することで、タイムリーなサービスを提供できます。
感じ取れるのはあくまで予想です。
決めつけずに想定として対応するようにしましょう。
予想して備えておくことが重要です。
店内の音環境
店内のBGMや、他のお客様の会話音も意識するべきです。
音がうるさすぎると、会話がしづらくなり不快感を与えることもあります。
逆に、静かすぎる環境は堅苦しい印象を与えることがあるため、適切な音量でバランスを取ることが大切です。
BGMは店内の混雑状況を見て調整するようにしましょう。
お客様が少ないときは会話の声が周りに聞こえやすいので、
やや大きめにするといいでしょう。
スタッフ間のコミュニケーション
スタッフ同士の会話や厨房からの指示や音を聞き逃さないことも重要です。
お皿が出来上がった音や、急なオーダー変更の指示などに素早く反応することで、スムーズなサービスを実現します。
【難易度高め】お客様が発する音
難易度★:食器を落とした音
店内に響くことも多いのでさすがに気づきやすい音です。
しかしながら仕事に追われていると以外に聞こえないものです。
難易度★★:椅子を引く音
席を立つ時に出る音です。
この時のパターンは
- トイレに立つ
- 出入り口に向かう
- 落としたものを拾う
ということが多い傾向です。
いずれも《探す》という動作が含まれる可能性があるので、気づいて案内できると気配りを感じていただけます。
難易度★★★:お客様の会話
音とは少し違いますが、最重要ポイントです。
- 「誕生日おめでとう!」という乾杯の声
- 「この料理何を使っているんだろう?」
- 「この料理ちょっと○○だよね?」
のような声が聞こえてきたらチャンスです。
これらへの対応は
ローコスト・ハイリターン
です。
次の接客時に一言添えるだけで素晴らしい接客になります。
3. 嗅覚:料理と店内の雰囲気を守る
嗅覚は、料理の提供だけでなく、店内の清潔感を維持する上で非常に重要な役割を果たします。
飲食店において良い香りは食欲をそそる一方で、
不快な臭いがすれば一瞬でその雰囲気を壊してしまいます。
料理の香りの確認
料理をお客様に提供する前に、その香りが適切かどうか確認することが大切です。
例えば、
- 焦げ臭い匂い
- 生臭さがある
即座にキッチンに確認し、提供前に修正する必要があります。
料理の状態を最終チェックするのはホールスタッフの重要な役割です。
店内の空気環境
店内に漂う香りや、換気状況も常に気にかけておくべきポイントです。
異臭がする場合、
トイレや厨房の排気、空調システムのトラブルが原因となることがあり、
早期に発見し対応することで、
お客様に快適な環境を提供が出来るばかりではなくリスク管理にも繋がります。
4. 触覚:手で感じ取る
触覚を使って直接的な接客を行う場面は多くあります。
お客様に料理や飲み物を提供する際、手で感じ取る情報はサービスの質に影響します。
適切な温度の把握
料理や飲み物を手で触れて、適切な温度を確認することが大切です。
例えば、冷たい飲み物がぬるくなっていたり、温かい料理が冷めてしまっていたら、すぐに対処する必要があります。
サラダが熱いお皿に盛りつけられて提供された経験はありませんか?
飲食店の多くは食洗器を使用しています。
- 食器の数が足りず、洗ってすぐ使う
- 順番を入れ替えず洗った食器を上に重ねていく
このようなオペレーションの場合に起こりえます。
キッチンスタッフも忙しくて気付かない場合や、気付いてもそのまま提供する場合があります。
お客様に提供される前にストップをかけましょう。
テーブルセットの整え方
カトラリーや食器の配置も手で感じながら丁寧に行うことで、お客様に美しい印象を与えることができます。
- 拭いている時に少しざらつきを感じる
- 食器を並べている時に引っ掛かりを感じる
- メニューブックの汚れや濡れ
触覚を意識し、テーブルの状態を整えることで、視覚的にも触覚的にも心地よい空間を提供できます。
5. 味覚:おすすめの根拠を持つ
ホールスタッフが提供する料理を理解し、おすすめできることは重要です。
単なるメニューの知識だけでなく実際に味わうことで
料理の細かな特徴を把握し、それをお客様に伝えることができれば信頼を得られます。
実際に味わう
ホールスタッフが料理を事前に試食することで
- お客様にどのような味わいがあるか
- 辛さや甘さ、酸味などのバランス
- どんな人に合うのか
- どんなお酒に合うのか
などについて説明することができます。
これによりお客様からの
「おすすめは何ですか?」
という質問にも、具体的な回答が可能となり、説得力を持たせられます。「おすすめは?」
お客様から一番よくある質問です。
店舗としてのおすすめはあるでしょうし、模範解答もあるはずです。
しかしながら、自分の言葉でおすすめができるとお客様の反応も良くなります。
おすすめの提案
飲み物やデザートとの相性についても、味覚を駆使してお客様に提案できることが理想です。
ワインやビールとのペアリングや、食後におすすめのデザートを自分の体験に基づいて説明することで、お客様に新たな楽しみ方を提供できます。
まとめ
飲食店のホールスタッフは、五感をフルに活用することで、顧客体験を豊かにし、リピーターを獲得することができます。
それぞれの感覚を活かしながら、常にお客様のニーズを察知し、最高のサービスを提供することが求められます。
紹介した五感はまずは意識しなければうまく使えません。
しかし、仕事ができるホールスタッフは常に意識して使っているわけではありません。
癖になっている=当たり前になっている
のです。
無意識でも五感が働くように、意識して取り組んでみて下さい。