そう思っている読者のあなた。
せっかく始めたなら一流を目指しませんか?と言っても、高級店の接客のような「ピシッ」とした接客を目指せと言っているわけではありません。
服装にドレスコードがあるように接客にもその業態、価格帯、店の雰囲気に合った接客があります。
しかし、基本は同じです。
この基本をマスターすれば、飲食店での仕事に限らず様々なシーンで活きてくること間違いなしです。
なぜならば、接客の極意は
想像力と臨機応変な対応
だからです。
ここでは具体例を交えながら解説していきます。
まずはマインドセット
店長やアルバイト、アルバイトでもリーダーや新人などいろいろな人がおり、できる仕事も様々です。
しかし、その店のユニフォームを着てその店で接客対応したり調理をしている以上、お客様にとっては
その店の店員さん
です。
店長やリーダーは何かあった時に必要なのであり一般的な仕事は全員が行います。
つまり『あなたも』お店の代表です。
『アルバイトだからという』
気持ちではなく
『プロとして仕事をしている』
という意識を持ってユニフォームを着るようにしましょう。
その意識で行うことが巡り巡ってあなたの居場所を作ります。
笑顔の力を知る
となぜ言われるのでしょうか?
- お客様に良い印象を持ってもらえる
- 周りのスタッフが話しかけやすくなる
- お店の雰囲気が良くなる
といろいろなメリットがあるからです。
しかし、それ以上にあなた自身にとっても大きなメリットがあります。
それは
自分の状態をよくする
というものです。
心と体は連動しています。
笑顔でいるとマイナスな感情はなかなか湧いてきません。
余計な緊張も取れてリラックスすることもできます。
そんな状態を自分で作り出せるとしたら良くないですか?
笑顔で仕事をする
このことを意識するだけで、周りにも自分にも良い影響を与えることができます。
とはいえ、最初から笑顔で仕事をするのは難しいと思います。
ここで思い出してほしいのは
心と体は連動している
ということ。
最初は作り笑顔で全く問題なし。
少しずつ笑顔で仕事をする習慣をつけていきましょう。
と思う人もいると思います。
作り笑顔は素晴らしいホスピタリティです。
なぜなら、
相手のために意識して笑顔を作る
ということだからです。
とても尊いことなので積極的にやっていきましょう。
アイコンタクト
目を合わせることは信頼感や親近感を生み出します。
それはその通りです。
目を合わせるポイントは
確認をするほんの1秒ほど
で大丈夫です。
例えば、
- 席に案内して「この席で大丈夫かな?」という確認をする時
- 注文の品を提供した時に「ちゃんと注文したものであっているかな?」
- 「商品の説明は伝わったかな?」と確認をする時
など声に出して確認はしなくてもお客様の目を見ることによって確認することができます。
もし思っていたのと違えばその時にお客様の反応でわかるのでコミュニケーションをとって解消できます。
そのことによって、印象としても対応としてもお客様からの良い評価を得られます。
この目を合わせる1秒は時間としては短いですが慣れてくるとその1秒のゆとりでいろいろな情報を得ることができるようになります。
また、少し動作を止めることで丁寧な印象も与えることができます。
最適なサービスの見つけ方
最適とは
特定の目的や条件に対して最も適切で理想的な状態や選択肢
のことです。
ここでの目的や条件とは
安心安全で楽しい食事の環境を提供すること
です。
業態や状況によっては楽しいだけではなく
- 非日常の空間
- お祝いの場
- 特別な日
など目的や条件は変わってきますが、根本としてあるのは
お客様があなたが働いているお店に期待していること
と言えます。
そのために必要なことは
- 五感を働かせる
- 想像(予想)する
この二点です。
五感で一番わかりやすいのは
目(視覚)
です。
前述した「目を合わせる」はもちろん接客時にテーブルやお客様の様子を見ることが第一歩。
ホールを歩いている時、待っている時もいろいろなものを見るようにしましょう。
例えば
- キョロキョロと周りを見ている人はトイレの場所を探しているかもしれない
- 欲しいカトラリーがあるのかもしれない
- 厨房の方を見ている人は届いていない料理があるのかもしれない
などお客様の動作で予想することができます。
予想ができなかったら直接「何かございますか?」と聞いても大丈夫です。
見て想像したアクションを起こすようにしてみましょう。
これは経験なのでやればやるほど精度が上がります。
その他、「聴覚」「触覚」も多くの情報を与えてくれます。
慣れてくきたらこれらも意識してみましょう。
誰一人として同じ人はいません。
当然考え方や感じ方もそれぞれです。
良かれと思ってとった行動がありがた迷惑になってしまうこともあると思います。
しかし、それは失敗ではなく経験値になります。
経験値がたまればたまるほど対応力が上がっていくので積極的に行動しましょう。
良かれと思って行動したもののお客様に怒られたことがあります。
行動自体は合っていたのですが、そもそも商品が遅れている状況でした。
お客様からすれば「そんなことより料理をもってこい」ということです。
最低限のサービスの提供が大前提と学んだ経験でした。
それ以降は状況を確認し、至ってないところがあったら「〇〇は今作っているのでもう少しでお持ちできます」などフォローを入れつつ行うようにしています。
自責の対応力
あってはならないけど起こってしまうのがクレームです。
比較的多いのが
- 商品が遅い
- 間違った商品が届いた
- 呼んでも来ない
などです。
しかし、これら単発で大きなクレームに発展することはほとんどありません。
大きなクレームになる一番の要因はこういったことが積み重なることです。
逆に言えば、一回目の不手際以降に繰り返し、もしくは他の不手際が起こらなければそれ以上のクレームになることはありません。
むしろ真摯に対応し、意識して良いサービスを提供することでファンになってもらえる可能性すらあります。
「自分は悪くない」
という気持ちは持っていてもいい。
しかし表には出さず対応するようにしましょう。
むしろ「自分のせいじゃない」という気持ちがあった方が冷静に対応できることもあります。
もちろん自分のミスだった場合はより誠心誠意対応してください。
ここで注意すべき点は、そのお客様だけではなく声にあがっていないだけで他のお客様も同じようなことを感じている可能性があることです。
起こってしまったことは変えられないので、その後どうしていくかが重要です。
まとめ
飲食店での仕事は毎日変化があります。
毎日同じ注文が同じ数だけ入るということはありえないし、どんなお客様が来店されるかでも変わります。
同じお客様でもその日の気分によって変わることもあります。
提供する側として一番大事なのは、
自分自身のマインドを整えて仕事に入る
ことです。
まずマインドを整えることで目の前の変化に影響を受けず対応できるようになります。
言葉で説明しても実際は難しいでしょう。
何か一つ自分のマインドをリセットする習慣を見つけることをおすすめします。
ルーティンと言い換えられます。
- 仕事前にコーヒーを飲む
- 気持ちを切り替える時に手を叩く
- 指を鳴らす
など簡単なことなんでも大丈夫。
自分なりの切り替えスイッチを作り、マインドを整え、あなたの店舗なりの一流のサービスマンになりましょう。